FindingMyDad

認知症を患い行方が分からなくなった父の捜索と。。

もし大切な家族が行方不明になったら。。捜索方法

まさか! 帰ってこない! どうしよう!

その時は突然やってきます。

私たちもそうでした。その事態に備え当然事前にすべきだった話合いも、残念ながらしていませんでした。反省と同じ思いをして頂きたくないため、捜索初動や協力先等、行方不明になった時に必要だったことを私視点ですがお伝えしようと思います。

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捜索協力を仰ぐ先

ご協力を仰ぐ順番として下記にて記載致しますが、実は当事者でしか分からない苦悩もあります。それは、家族や友人等、依頼者側の心理面のことです。

「事を大げさにしたくない」「事態を世間様に晒したくない」等、当事者からしますと世間様の目が大変気になります。

  でも、そんなことないですよ!

私たちの事例で恐縮ですが、地域にお住まいの方々は「自分の事」のようにホントに親身になって協力下さいました。皆さんがお住まいの他の地域も同じだと思います。

協力の依頼をした際によく言われたのは「明日は我が身」「お互いさま」「他人事ではない」等、暖かい言葉ばかりでした。皆、お一人おひとりが「同じ事態に遭遇した時、誰が助けてくれるのだろうか?」を常に感じて生活されていたのかもしれません。また、同時に感じたのは、地域に貢献したい、役に立ちたいと思う気持ちを持たれておりそれがヒシヒシと伝わって来ました。(一方的な思いかもしれませんが・・)

皆、同じような不安の中で過ごされているのだと理解しました。

さて、この事態は時間との勝負です。これは「おかしい」と思ったら一人ではなくお住まいの地域に甘え、多くの人の「目」をお借り致しましょう。

【ご協力先】

  1. 近くに住む親戚・兄弟
  2. 地域の福祉センター
  3. 社会福祉団体(認知症等でご自身やご家族が属されている団体等)
  4. 警察署(生活安全課)
  5. 自治会と地域センター(旧公民館)
  6. 自治体(市町村役所)の防災センター(防災無線の活用)
  7. コンビニエンスストア、スーパー、ガソリンスタンド
  8. 駅・バス停・タクシーを所管している会社 

協力を仰ぐ判断ですが、季節(天候)や地域の場所等の状況にも因りますが、帰宅予定時間を過ぎて1時間程度が一つの目安かもしれません。

(1時間の間に携帯電話をお持ちされている方でしたら掛けて所在を確認されると思いますので)

 

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・近くに住む親戚・兄弟

一人で考えて行動するよりは、身近にいる親戚・兄弟の力を借りましょう。探される当人より冷静に助言をしてくれます。そして心強いと思います。私の母(行方不明になった父の妻)は帰宅予定を過ぎ異変を感じてから約3時間後に身近な兄弟に相談しています。それまで一人で探していたそうです。これでは遅いのです。

・地域の福祉センター

福祉センターに電話でも結構ですので一報を入れて下さい。警察と情報共有している自治体が多いと思います。また、自治体運営の地域ネット(メール)で管轄地域でメール受信者宛に一斉メールをしてくれます。多くの人の目を活用することが出来ます。

・警察署

4の警察署へ行方不明捜索の協力を仰ぐには(捜索願い)、1.5時間から2時間を目安にして良いと思います。

2時間と言う時間は、健脚な方なら随分遠く(5km-10km)まで行く可能性がございます。また、交通の利便性が高い地域等でお金を所持している場合は、かなり遠くへ行っている場合もございます。必要に応じて所轄の警察署と周辺の所轄へ協力をお願いするようにお話しされると良いと思います。

防災無線

役所で設置している防災無線の活用要請を検討してみて下さい。目撃情報が意外に早く入る可能性が高いです。但し、目撃情報の真贋は冷静に判断する必要はございます。でも情報が無いより良いです。防災無線の活用が出来ない自治体もあると思います。私の場合は地域センターの所長さん同行でお願いを致しました。先方もイレギュラー案件のためとは言え命に係るという事で正月の最中に上長さんに掛け合って頂きました。

・コンビニ・スーパー・ガソリンスタンド

地方では、特に監視カメラの設置がございません。自治体や警察が所管するカメラ事情も同様です。意外かもしれませんがスーパーやガススタンドにも設置が無いところが多いです。想定される動線上にある施設にお願いし協力を仰ぐことも必要になります。依頼は、警察官と家族(当事者)が直接お願いする必要があります。

また、監視カメラの用件以外に、「暑さ・寒さ」をしのぐ目的や夜間の明るさで寄る心理等で立ち寄っている場合もあるようです。店員さんは良く見ておいです。

ビラの貼付も大変協力的に対応頂けます。

重要な点(留意事項)

捜索初動に関して書いてきましたが、3つ重要なことをお伝えします。

1)場所にもよりますが、隣接している他の自治体にも同様に協力を仰ぐ必要がございます。

2)捜索のコントロールセンター(情報や捜索の中心となる所)が、実は行方不明になった人の家族が担うのが、今の現状です。いや違う!という自治体さんや団体さんもいるかもしれませんが、そうは思えません。これは、どの地域でも言える課題と思います。

3)事を大きくして探すことが最善なのか?(この点は物凄く悩んでいます)

これは行方不明となり約4日後ぐらいにふと思い立ったのですが、認知症初期の段階での行方不明では、何か目的があって行方を自ら眩ますこともあるのではなかろうか?と言う点です。

これは心理学専門の方にお聞きしないと分かりませんが、自らの意思でそうした場合、事の大きさを後で気づいたとするならば、「戻る」という意思が働くのか?特に捜索初動で警察や消防の車両や自宅周辺に人が集まっているのを目にした場合、人はどう行動するだろうという点です。

先の説明と大きな矛盾になるのですが、捜索側が逆に「帰り難くしてしまう」状況を生み出してしまったのではないか?

実は今も葛藤を抱えながらの捜索をしています。。

 

以上、私たちと同じ思いをして欲しくないので、少しでもお役に立てば幸いです。