実家に帰着
Episode Day 0
新幹線を主要駅で乗り換え、そのホームで最寄り駅への到着時刻を母に連絡した。
母の声に力がなかった。すかさず、
「もう少しで着くから、もうちょい待っといてや。。。。」
だが、期待していた朗報は無いままだった。
もうあと45分程度で実家に着く予定だが、時は既に夜の8時を回っていた。
「寒い」
ホームから見える山は薄っすら雪化粧。そら寒いわ。
各停の新幹線と各停のローカル線を乗り継いで実家に最寄り駅へ到着した。
子供のころから差ほど代り映えのしない駅を背中に迎えに来ている車達を眺めてると母ではなく弟が来ていた。
辺りは、暖冬の影響か意外にも寒くなかった。夜空の星が綺麗に見える快晴だった。
声を交わす間もなく乗り込みやっと声を掛けた
「どんな感じだ?」
「みつからん」「山をずっと見ていた、親戚の叔父も来てもらって山を見てもらった」 「そうか」としか言葉が出てこなかった。
数分後に自宅についた。
母にあった。母は憔悴しきってるかと思いきや私が帰ってたのが理由か分からないが少し安堵したように見えた、まだましだった。
捜索状況を改めて軽く聞いた後、早々に居ても立っても要れず夜中だが、付近や山の麓を父が歩いていないかと、弟と山へ向かった。。。
山の麓は当然真っ暗だった。車のヘッドライトの光さえも吸い込む漆黒の暗闇だった。